スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
line

映画「悪の法則」(2013)

the councelor

冷たい恐怖が支配する

リドリー・スコット監督の新作である。原題は"The Councelor" (法廷弁護人)でコーマック・マッカーシーが脚本を書いた。彼は、アメリカの三大現代作家と言われている。
メキシコからアメリカへの麻薬密輸のトラブルに堅気の男が巻き込まれていくサスペンス映画で中々怖い。彼の「エイリアン」に通じる冷たい恐怖が支配し、巧みな伏線の張り方がなされており、目が離せなかった。また映像もスコット監督らしく、スタイリッシュでシャープである。

メキシコに近いテキサス州サンタフェ、カウンセラー(マイケル・ファスベンダー)と呼ばれる法廷弁護士が主人公で、美人の恋人ローラ(ペネロペ・クルス)と結婚を控え、幸せの絶頂期である。
カウンセラーは、ビジネス拡大中のバー経営者ライナー(バビエル・バルデム)、彼は裏稼業で麻薬取引に関わっている、や麻薬の仲買人ウェストリー(ブラッド・ピット)と付き合いがあり、麻薬取引が膨大な利益を産む事に目が眩んで出資を決める。
ダンサー上がりのマルキナ(キャメロン・ディアス)は、ライナーの愛人で謎の人物である。

ところが、メキシコ国境の町ファレスからアメリカに向かったバキュームカーに隠した700kgのコカインが何者かに略奪されたことより、彼らは麻薬カルテルの連中から狙われることになる。


5人の主要登場人物を、漠然とした目に見えない犯罪組織が追い詰めていくクライム・サスペンスである。

前半は、アムステルダムで宝石商によるダイアモンド鑑定、砂漠でのペットのチーターによるハンティング、ペントハウスのプールサイドでのパーティと現実感が無いような華やかなセレブの世界が展開する。
途中からサスペンス・ムードに変わって登場人物に危険が迫っていく。

◆◇優れていたのは◇◆
麻薬組織の殺人/処刑の光景を登場人物に喋らせ、後にそれが次々と起こっていくところである。ワイヤーで自動的に締め上げていく絞殺具や殺人ビデオの話を登場人物に語らせ、後にそれが次々と起こっていく様は、観客もそのおぞましさを聞いた後だけに恐怖の高め方として巧みである。

◆◇不自然だったのは◆◇
①死者が年間何万人も出るというメキシコ麻薬戦争は地元の人は皆知っているハズだし、堅気の人間は決して足を踏み入れない世界だ。エリートならば、それ位の洞察力は有していたと思う。カウンセラーが危ない道に踏み込んだ動機、何故危険なリスクを犯したのかは描かれていないので、彼の人物像が詳しく描かれると深みが出たと思う。

②メキシコ人は凶悪なモンスター?
麻薬取引に登場するメキシコ人は昔の西部劇のインディアンと同じように、殺人も平気な残虐非道なモンスターに描かれている点は、言葉が判らないけれどもどうかなと思われた。


観た直後は印象が強かったが、数日経つとそれも薄れていく。
スコット監督は運命から逃れられないギリシア悲劇を描いたようでもあるが、猥雑さが無い分、生活感というかリアリティに欠けていて、夢の世界のように感じられた。
カウンセラーが、足を取られ身動きが出来ない様に落ちていく時、世界は無力な彼に手を差し伸べず、無関心で酷薄である。我々の世界は何と際どいところに立っているのであろうか。そんな思いがした映画である。

line

comment

Secret

line
line

line
カレンダー
09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
line
プロフィール
映画、クラシック音楽、料理、ゴルフが好きな中高年男です。 家猫1匹、外ネコ3匹に遊んでもらっています。

ボクダノビッチ

Author:ボクダノビッチ
FC2ブログへようこそ!

line
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

line
最新記事
line
来訪者数
line
最新コメント
line
月別アーカイブ
line
カテゴリ
line
sub_line
検索フォーム
line
RSSリンクの表示
line
リンク
line
メールはこちらから
ご意見・ご感想をお待ちしております。

名前:
メール:
件名:
本文:

line
QRコード
QR
line
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

line
sub_line
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。