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小説『火花』又吉直樹著 を読んで

文藝春秋


今年の芥川賞受賞で大評判になっている又吉直樹著『火花』を読んでみた。単行本は手に入らなかったので、文藝春秋9月芥川賞掲載号を購入した。
お笑い芸人のピース又吉氏については、TVで顔を見た位で何も知らないので、白紙で臨んだが、予想以上に良かった。

文章も上手いし、描かれている漫才というお笑いの世界が、思っていた以上に深く、芸人の真摯な思いで作り上げられている様子にも感心した。

20歳の駆け出し漫才師の徳永(主人公)と師匠と慕う4つ年上の漫才師神谷との10年間にわたる交流の物語である。登場人物は、彼らを取り巻く人々で6人位と少ない。
徳永にとって、客に受ける笑いは、揺るぎない至上のもので、創作の努力も惜しまない。笑いを極めるためには、師の存在は必須なのであろう。
師匠神谷との対話は、関西弁を交えた禅問答で、妥協のない真剣勝負の様でもある。

軽く見ていたお笑いの世界に、若者がこれほど深く仕事に対峙しているとは!!  驚きでもあり発見でもあった。

季節が変わり、時が移り行く中で、心ならずも変わっていく二人の姿には哀感があって良かった。ほろ苦い思いで過去を振り返るような青春物語でもあり、細やかな風景描写とも似合っており、とても好感を持った。主人公の暖かな眼差しも寄与している。結末のところは違和感が残ったが、大変良い作品だとおもう。


本作を読んで、黒木和雄監督の映画『祭りの準備』(1975年)を思い出した。シナリオライター志望の主人公が「誰でも一本は傑作を書ける。自分の周囲の世界を書くことだ」という言葉を引用していたが、又吉氏にも言えることで今後の精進で新たな世界を切り開くことを期待したい。




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映画、クラシック音楽、料理、ゴルフが好きな中高年男です。 家猫1匹、外ネコ3匹に遊んでもらっています。

ボクダノビッチ

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