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映画「ダンケルク」(2017)

ダンケルク

主人公がどうなるか、ハラハラドキドキと引っ張る力に欠けていた


採点 ★★★☆☆

 評判が良いと聞いたクリストファー・ノーラン監督の戦争映画「ダンケルク」を封切り2日目に観に行った。中の上の入りである。
 先ず気付いたのは、銃弾の音が生々しく、金属に当たって跳ね返る音などこちらが痛く感じる程だ。「硫黄島からの手紙」を劇場で観たとき、こちらも戦場に居ると錯覚するような銃弾の音に感じ入ったことがあるが、それ以来である。
これらの音響効果はTVで観ても良く解らないだろうと思う。
 それから70mmフィルムで撮影したという映像は、海と砂浜と空の広がりが豊かで仏北岸の薄暗い天候をもリアルに捉えているように感じた。

 1940年6月ベルギーと国境を接するフランス北東部の都市ダンケルクは、ドイツ軍に包囲され、40万人の英、仏軍は袋のネズミとなり、海岸よりイギリスへ撤退しようとしていた。
英軍兵士トミー(フィン・ホワイトヘッド)が町を歩いている時、銃撃を受ける場面から始まる。バリケードに飛び込み、何とか逃げ出して、奥に入っていくと何百人という兵士が脱出のために並んでいる海岸線が広がっています。
この画面の転換は鮮やかです。乗船の列に入れてもらえず、知り合った無口な青年ギブソンと、負傷した兵士を担架で運ぶことで無理やり乗船しようと試みます。
海岸は遠浅で沖に伸びた仮設の桟橋でないと大きな船が接岸出来ません。
 ドイツ空軍の爆撃の中、二人は苦労して乗船出来たにも関わらず、船は傾き海に海に投げ出されます。

 一方、海と空からの支援の動きも描かれます。
イギリスは、対岸の港町で多くの小型船を徴用し救援に向かわせます。ドーソン(マーク・ライアンス)もレジャーボートの小型船を出して、息子ピーター、その友人のジョージとダンケルクを目指します。
また英空軍パイロット ファリア(トム・ハーディ)は、スピットファイアー3機でドイツ空軍の攻撃に飛び立ちます。この空中戦や海上不時着の様子は、リアルで緊迫感があります。

 トミー達はドイツ軍の猛攻にさらされながら、必死で救助船に向かうが‥‥。

 ◆◆良かった点◆◆
 字幕に浜辺の英軍が1週間、一般の船が向かうのが1日、イギリス軍戦闘機が1時間と表示されます。初めは何か良く解りませんでしたが、実はそれぞれの所要時間で、それらの違う空間を巧みに描きながら、最後の戦闘の場面に収斂していきます。
これは、なかなか巧みな時空間の描き方でした。


◆◆残念だった点◆◆
 浜辺の英仏軍はひたすら猛攻を受けるばかりで重苦しく、防波堤で指揮を執る将校(ケネス・ブラナー)、民間船長、パイロットと戦場で英雄的な行動を見せる人間もいるのだが、主人公はズルをして乗船しようとしたり、救命ボートに群がる人々を銃を突きつけ拒絶したり、英国人のみと外国人を排除したりと戦場の嫌な面が多く描かれ感情移入出来なかった。
極めつけは、ドーソンの船がダンケルクに向かう途中、遭難船の一人の生存者を助けるのだが、その男がダンケルクに行きたくないとドーソンの息子に暴行し死なせてしまう所である。何かガッカリさせられた。
 また包囲した独軍の側は、全く描かれておらず全体を俯瞰できなかったことと物語の推進力も弱いと感じた。これらが残念だった点である。


 昔、フランス映画の「ダンケルク」(1965)を観た事を思い出した。部隊からはぐれた仏兵士(ジャンポール・ベルモンド)が、ダンケルクでアッチをフラフラ、コッチをフラフラしながら酒やタバコも楽しんで過ごす物語で大規模な戦闘ロケはあるものの悲壮感の無い日常感満載の作品であった。

 のんびりしたフランス人気質とでもいうのか、今回の凄惨過酷な姿とはかけ離れていた。33万人が救出されたというこの戦いの本当の姿はどんなものであったろうかと思わせられた。 


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映画、クラシック音楽、料理、ゴルフが好きな中高年男です。 家猫1匹、外ネコ3匹に遊んでもらっています。

ボクダノビッチ

Author:ボクダノビッチ
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