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映画「フロント・ページ」(1974年)

フロントページ2


NHK BSで放送が有り、あまり期待しないで観始めたが、面白くて途中から夢中になって観た。お薦めである。

ビリー・ワイルダー監督がジャク・レモン、ウォルター・マッソーの二人組と組んだ大人の爆笑コメディ。ジャク・レモンが柔とすれば、ウォルター・マッソーは剛のイメージで、押したり引いたりと可笑しな言葉を機関銃のように連発してくる。アメリカのコメディアンの芸達者振りを再認識させられた。レモン49歳、マッソー54歳と油が乗り切った時の映画である。
会話が早くて、英語でどれだけ理解できたか、甚だ心もとないが、漂ってくる面白さは十分感じ取れた。

フロント・ページとは、新聞紙の第一面のこと、ここに掲載する特ダネを指している。
1929年の大都市シカゴ、警察署の記者クラブに詰める新聞記者達のドタバタ振りが描かれる。シカゴは、アメリカの新聞発行の中心地である。

記者達は、ポーカーゲームで時間をつぶしながら、明日7時に行われる警官殺しの死刑囚の処刑を特ダネにしようと待ち受けている。ウィーンから呼び寄せた医者による精神鑑定、最後の晩餐のメニュー、最後の言葉、服装等、何でも新聞ネタにし、吊るされた遺体まで隠し撮りしようとする。
警察署中庭では、絞首台(gallows)と観客台の設置が進んでいる。

エグザミナー紙のトップ記者ヒルディ・ジョンソン(ジャク・レモン)は、記者稼業が嫌になったので、記者を辞め、結婚のため、恋人ペギー(スーザン・サランドン)と今夜フィラデルフィアへ列車で発つと言う。同僚記者達は、揶揄しながらもヒルディに送別の祝杯を上げる。
一方、ディスクのウォルター・バーンズ(ウォルター・マッソー)は、保護観察官に成りすましてペギーに近づき、ヒルディはシカゴを離れられないと伝えたり、ヒルディの記者魂に火を付けて、特ダネを取らせようといろいろ画策する。
ウォルターが楽屋でポスターから星を剥がし、ペギーにチラッと見せて、警察官のふりをする所は笑ってしまった。
ウォルターとヒルディの駆け引きは、当初はヒルディが断れば終わりじゃないかと思ったが、話が白熱してくると、ウォルターの強引さに引きずり込まれ、妙に納得してしまうところが面白い。

更に、囚人が逃亡して、市長、警察署長、ウィーンの医者、刑の執行猶予を伝える知事のメッセンジャー、犯人に同情する商売女らの色んなキャラクターが入り乱れて、ドラマは二転三転していく。

市長のアナーキスト犯人逮捕や処刑を選挙に役立てようとする政治の狡さに対して、ワイルダー監督のシニカルな眼差しが、時折示されている。

結局は、誰も死ぬことなく、ヒルディとペギーも列車で旅立ちハッピーエンドになるのだが‥。駅に見送りに来たウォルターが、感極まってヒルディに懐中時計を送るシーンは抱腹絶倒である。これは観てのお楽しみ。
最後にエンドロールで登場人物達のその後の人生も示されていて、これも大笑いである。

ヒルディが広告業界に転職すると記者たちに言っている時の会話
「直ぐ首になるぞ」、「大丈夫、彼女の叔父が社長だ」、「nephew businessか(甥の商売?)」こういう会話が、さらりと出てくるのは洒落ているなァ。
monkey trialという言葉も出てくるが、こちらはつまらぬ裁判という意味のようだ。

この作品は、ヒットしたブロードウェイ舞台劇の映画化である。新聞取材がテーマでもあり、テンポが早く小気味良い。会話もリズミカルで洒落が利いている。
主役二人は3度目の共演であり、上手いものである。特にウォルター・マッソーは、堂々とワーカホリックな編集長(週5日オフィスに泊り込んでいる)を演じて、感心してしまった。
また脇役の俳優たちも芸上手な人々を集めている。中でも商売女モーリー(キャロル・バーネット)、腐敗シェリフ(ヴィンセント・ガーデニア) 、精神科医(マーチン・ガーベル)などは、気になる印象的な怪優である。
しかし、若き日のスーザン・サランドンは、未だお人形さんのようで、個性を発揮していない。

ビリー・ワイルダー監督に関しては、確かに「サンセット大通り」、「情婦」などシリアス・ドラマには感服していたが、喜劇作品は良く判らなかった。観た年齢が若かったせいかも知れないが‥。しかし、こんなに面白いと他の作品も観直してみようかなと思う。

theme : 映画感想
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映画、クラシック音楽、料理、ゴルフが好きな中高年男です。 家猫1匹、外ネコ3匹に遊んでもらっています。

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