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映画「愛情物語」(1956年) 

愛情物語

華やかなショウ・ビジネスに彩られた夫婦、父子の愛の物語


急に春めいて来て、心がウキウキしますね。花木もつぼみが大きく膨らんでいます。

原題は”The Eddie Duchin Story”で、1930-40年代のアメリカで甘美なポピュラー音楽の演奏で人気を集めたピアニスト、エディ・デューチンの音楽伝記映画です。
50年代は『ベニー・グッドマン物語』、『グレン・ミラー物語』、『五つの銅貨』とポピュラー音楽家を描いた心温まる映画が多かった。
本作もその系譜だが、日本での知名度が少ないので改題された。でも内容を現した素敵な題名ですね。

映画館で5回位観ているのだが(お目当て映画の併映だった)、今回、観直してみて、ショウ・ビジネスのゴージャスな感じは、今もって息づいていますね。
観たのは10代の頃で、親子の愛情物語には、関心が無かったせいか殆ど忘れていた事に些かビックリしました。

物語は、大学出のエディ・デューチン(タイロン・パワー)が、ピアニストとして雇ってもらう事を期待して、NYのライスマン楽団を訪ねるところから始まる。
目論見は外れるが、大富豪の娘マジョーリー(キム・ノヴァク)に気に入られ、その仲介で、バンドに雇われ、トントン拍子で売れっ子の人気ピアニストになっていく。
二人は結婚し、自分の楽団まで持つに至るが、マジョーリーはクリスマスの夜に一人息子ピーターを生み亡くなってしまう。
後半は、傷心のエディが、息子を叔父夫妻に預け、演奏旅行、第二次大戦勃発後に海軍入隊と苦しみを忘れようとする中で、ピーターとの仲を取り戻そうと立ち直っていく。家庭教師チキータと結ばれ再生を図っていくが、白血病で倒れる。

本映画は、40歳で亡くなったエディ・デューチンの実人生を忠実に描いており、アメリカの楽天主義とサクセス・ストーリーを大らかに歌い上げて、今観ると悲嘆や絶望の影の部分は弱いが、50年代の明るさを強く感じる。
エディがボストンからNYに出てきた時も、若々しく清新な気分に溢れている。また当時のセントラルパークの風景も美しい。
また特筆すべきは、アメリカのビッグバンドの隆盛、楽しさを描ききって、スタンダードの名曲に溢れている点である。

演奏する音楽について簡単に紹介しておきましょう。

1. To love again 愛情物語
ショパンの夜想曲変ホ長調作品9の2をアレンジした。ビッグバンドのストリングスをバックにロマンチックにピアノが歌い上げ、原作以上に甘い調べである。主テーマ曲であり、多くのシーンに出てくるが、エディが自分の楽団を持ち、妊娠した奥さんに披露する場面やラストの父子のピアノ連弾シーンは、大変美しい。玉をころがす様な華麗なピアノ演奏は、カーメン・キャバレロである。

2. Manhattan マンハッタン
ロレンツ・ハートとリチャード・ロジャース作曲。ライスマンを訪ねたエディが一人ピアノを弾く。

3. Shine on harvest moon 満月の輝き
ノラ・ベイスとジャック・ノーワース作曲。ライスマン楽団でエディがピアノを弾いています。

4. It must be true 君はわがもの
ハリー・バリス作曲。スタンダードとなった小品。

5. Whispering ささやき
ジョン・ションバーガー作曲。20-30年代に流行した愛の名曲。

6. On the sunny side of the street 明るい表通りで
ジミー・マクヒュー作曲。30年代の代表的ヒット曲で、悩みは置いて明るい陽のたる方へ行こうよと呼びかける曲です。トミー・ドーシー楽団の演奏が有名。
映画では、エディが新バンドを結成し練習する場面で使われ、子供たちも加わって楽しく盛上げます。

7. Brazil ブラジル
アリ・パソロが作曲したラテンの名曲。ここでは軽快なサンバのリズムに乗ってピアノとバンドの絢爛たる迫力がみられます。

8. La Vie en rose バラ色の人生
エデット・ピアフ作詞、歌唱で戦後大ヒットしたシャンソンの名曲。恋人との幸せな日々を思い出し歌っている曲である。ルイ・グリェーミ作曲。ここでは、幸福を取り戻したエディとチキータの愛のテーマになっている。
                  
タイロン・パワーは、エディと知り合いだったという。撮影時41歳だったが、20歳から40歳までを違和感無く演じ、笑顔が素敵である。ピアノ演奏の場面は、本人の指捌きと思える位、巧みである。彼は、この後ワイルダー監督の『情婦』に出演するが、演技派に脱皮しようとした矢先に亡くなっている。

マジョーリー役のキム・ノヴァクは、当時はヴァンプ(妖婦)役で美しさも目立たなかったが、これを足掛かりにヒッチコック監督の『めまい』でブレイクする。

本作は、演奏家として精一杯人生を駆けぬけてきた男のひた向きさが良く出ていると思う。アカデミー賞4部門(撮影、作曲、録音、脚本賞)にノミネートされた佳作である。

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映画、クラシック音楽、料理、ゴルフが好きな中高年男です。 家猫1匹、外ネコ3匹に遊んでもらっています。

ボクダノビッチ

Author:ボクダノビッチ
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